2017年03月19日
現在でも暦を生活の中に取り入れて暮らしている人は多くいますが、お葬式は友引の日には行わないなど、当然のごとく浸透していたきまりのようなものがありました。友引は友を引くとして縁起が悪い意味とされていたり、火葬場も友引の日は業務を停止していた頃もあり、現在も動揺のところもあります。そして今でもそれを気にして葬儀の日程を考える人も多くいます。しかし、現在は全国的に火葬場不足だとされ、それは深刻化しているようです。
人が亡くなってもすぐにお葬式もできないくらい火葬場が混雑しており、長いときには1週間待たなくてはならないということもあるようです。そのため、暦をもとにしてお葬式の日取りを決めるといったこともなかなか難しくなっているのが現状です。友引と同様に気にする人も多い仏滅は、仏様である釈尊が亡くなった仏滅日の略です。万事において凶である悪い日だとされていて、日々の暮らしの中でもこの日は何事にも気をつけなければならないという人もいます。
季節や暦を生活に取り入れていた昔の人たちの暮らしは、自然を大切にし、決してあなどらないという謙虚な心が根付いていたのかもしれません。けれども現代はその謙虚さもあまり重要視してしまうと生活に支障をきたす場合も出てくるようになってしまいました。人が亡くなった場合はすべてにおいて、故人を敬い、偲びながら葬儀など一連の儀式を行わなくてはなりません。そのため、葬儀を行う斎場においても、仏滅など暦を第一に考えて業務を行うことは少なくなっているようです。